説明
本講座(収録70分)は、薬事・CMC・品質保証・原薬製造の各層に向けて、「見せずに使ってもらうための仕組み」という一点を軸に、日本の原薬等登録原簿(MF)と米国のDrug Master File(DMF)を条文から整理する入門講座です。まずマスターファイルという制度が何を解いているのかを確認し、原薬を製造する者・当局と機構・申請者という三者の要求がそのままでは同時に満たせないこと、登録や提出それ自体は承認ではなく適切性は引用する申請の審査の中で見られること、薬機法第80条の6第1項が「登録を受けることができる」と定める任意の制度であることを押さえます。続いて日本のMFについて、法第80条の6から第80条の9と施行規則第280条の2から第280条の12という条文の並びに沿って、登録できるものが原薬に限らず新添加剤・医療機器原材料・再生医療等製品原材料・容器等を含むこと、登録事項、申請から登録証交付までの流れ、却下の要件、公示事項が3つに絞られていることと登録台帳の記載事項との違い、外国製造業者と原薬等国内管理人、利用する側が申請書に記載し添付する書類を扱います。第3章では実務で最も判断を求められる変更の扱いとして、事前の変更登録と変更後30日以内の軽微変更届という2つの道、施行規則第280条の11が「以外のもの」と書かれていることによる読み違え、当局への手続と利用者への通知が別であることを整理します。第4章では米国DMFについて21 CFR §314.420の建て方、Type区分、Letter of Authorizationが引用の起点であること、GDUFAの手数料、ANDA提出前のDMF評価、電子提出要件を扱い、第5章で日米の制度を並べて似ているところと違う建て方を確認します。
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講座のポイント
医薬品の審査には原薬の製造方法と品質の情報が要ります。しかし原薬を製造する者は、製造方法を取引先に開示したくありません。この二つを両立させる仕組みがマスターファイルです。ただし押さえるべき点が3つあります——登録・提出は「承認」ではないこと、条文は「登録を受けることができる」=任意であること、そして変更をどの道で処理するかの線引きです。本講座(収録70分)は、日本のMFと米国のDMFを条文から読み解きます。
収録内容
■第1章 マスターファイルという仕組み
・なぜ「見せずに使ってもらう」必要があるのか/マスターファイルが解く3つの問題
・登場人物 ― 誰が誰に何を渡すのか/登録・提出は「承認」ではない
・任意の制度であること ― 条文の「受けることができる」/使わない選び方もある
■第2章 日本の原薬等登録原簿(MF)
・日本のMFの条文の並び/何を登録できるのか/何を登録するのか
・登録の流れ ― 申請から登録証まで/却下される場合/公示されるもの・されないもの
・外国の製造業者と原薬等国内管理人/利用する側が申請書に書くこと/ケース:登録番号だけを受け取った
■第3章 変更をどう扱うか
・変更には2つの道がある/軽微変更の範囲は「以外のもの」と書かれている
・30日以内という期限/変更を利用者に伝える
・登録の抹消と登録整理/ケース:製法を変えたのに製剤側が動けない
■第4章 米国の Drug Master File(DMF)
・米国DMFの根拠条文(21 CFR §314.420)/DMFの区分/Letter of Authorization
・【最新】どの版を見ればよいのか/GDUFAのDMF手数料/ANDA提出前のDMF評価
・電子提出 ― Typeごとに現行要件を確認する/ケース:LOAを出したのに参照できない
■第5章 二つの制度を並べて見る
・日米の対応関係/似ているところ/違うところ ― 手数料・区分・公示・期限
・やってはいけない読み方
■第6章 まとめ
・本教材のまとめ(第1〜5章の要点)/終章:参考文献と出典一覧
受講後、習得できること
・マスターファイルが解いている3つの問題を説明できる
・登録・提出が「承認」ではないことを条文・案内の記載で示せる
・薬機法第80条の6第1項が任意の制度であることを説明できる
・法第80条の6〜9と施行規則第280条の2〜12の対応を整理できる
・登録できるものが原薬に限らないことを説明できる
・登録事項(法+省令5号)を挙げられる
・原薬等国内管理人を申請の際に選任する必要性を説明できる
・却下事由の2類型を区別できる
・法令上の公示事項3つと登録台帳の記載事項の違いを説明できる
・MFを利用する側が申請書に書くこと・添付するものを挙げられる
・変更の登録(事前)と軽微変更の届出(事後30日以内)を使い分けられる
・規則第280条の11が「以外のもの」と書いていることを正しく読める
・第4号が影響のおそれの受け皿であることを踏まえて判断できる
・当局への手続と利用者への事前通知が別であることを説明できる
・抹消(当局の処分)と登録整理(登録者からの届出)を区別できる
・21 CFR §314.420のType区分とLetter of Authorizationの役割を説明できる
・GDUFAのDMF手数料の対象・支払時期・一回限りであることを説明できる
・日米の制度を用語を置き換えずに対比できる
本テーマ関連法規・ガイドラインなど
・薬機法 第80条の6(原薬等登録原簿への登録)・第80条の7(申請の却下)・第80条の8(登録事項の変更)・第80条の9(登録の抹消)・第80条の10第1項(機構への委任)
・同 施行規則 第280条の2(対象)・第280条の3(申請と登録事項)・第280条の4〜7(登録証・登録台帳)・第280条の8(公示事項)・第280条の9(不適当な場合)・第280条の10(変更の登録)・第280条の11(軽微な変更の範囲)・第280条の12(届出・30日以内)
・原薬等登録原簿の利用に関する指針について(平成26年11月17日 薬食機参発1117第1号・薬食審査発1117第3号)/医療機器原材料の原薬等登録原簿の取扱いについて(令和元年5月30日 薬生機審発0530第1号)
・21 CFR §314.420 Drug master files((a)柱書・(a)(1)[Reserved]・(a)(2)〜(a)(5)・(b)授権と引用・(c)提出と変更の通知・(d)授権先の一覧・(e)公開の可否)/§314.430/21 CFR part 20
・FDA Guideline for Drug Master Files(1989年9月・旧)/Drug Master Files, Guidance for Industry(2019年10月・ドラフト)/Review of Drug Master Files in Advance of Certain ANDA Submissions Under GDUFA(2024年10月・Final)/Generic Drug User Fee Rates FY2026・FY2027







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