説明

本講座(収録81分)は、GCP省令改正・一括審査の原則化・治験の電磁化について、条文の確定を待たずに社内で何を決めておくかを整理する入門教材です。
第1章では治験依頼者等・実施医療機関と治験責任医師・治験審査委員会・規制当局それぞれの責任範囲を確認し、ICHガイドラインと省令が別のものであること、改正案で新設される「治験参加者」「原記録」「データ取得媒体」といった用語を押さえます。
第2章では法令・国際ガイドライン・案の段階の文書・実務の慣行という四つのレイヤで全体像を整理し、意見公募手続が2026年8月30日に終了したもののGCP省令改正はなお公布前であること、ICH E6(R3)のPrinciples+Annex 1が2025年1月6日、Annex 2が2026年6月3日にStep 4採択され、2026年6月16日の統合版は採択ではなく2文書の統合であることを、日付と法的状態を添えて確認します。
第3章では変更を「原則が入る」「審査が集約される」「電磁化が原則になる」「体制が広がる」の四つの束で捉え、一括審査で審議依頼と文書の作成主体がどこへ移るのか、電磁化の4層(提出・保存・記録・同意)で義務と選択肢がどう混在するのか、モニタリングと監査の考え方が網羅からリスクベースへどう変わるのかを扱います。
第4章では施行前に棚卸しする項目、「決めておく」と「待つ」の切り分け、IRB選定の観点、3年の経過措置期間の設計までを手順に落とし込み、第5章では四つのケーススタディから失敗の型と回避策を確認し、第6章では全体を七つのポイントに集約したうえで、法令・省令案・国際ガイドラインの参考資料リストで出典まで辿れるようにしています。
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講座のポイント
GCP省令改正は、確認時点でなお公布前です。本講座はここを出発点に、「改正条文を追う」のではなく「変更に耐える体制を作る」という立場を取ります。まず規制文書を4つのレイヤ(①現行法令=いま守る義務がある/②国際ガイドライン=Step 4採択済だが国内未実装/③案の段階=公布前で効力なし/④実務の慣行=規制要件ではない)に分け、混ぜて引用しないことを徹底します。ICH E6(R3)は Principles+Annex 1 が2025年1月6日、Annex 2 が2026年6月3日にStep 4採択され、2026年6月16日の統合版は「採択」ではなく2文書の統合+編集修正である点、日本の国内実装はなお E6(R2) ベース(国内文書2019年7月5日)である点を、日付と法的状態を添えて確認します。そのうえで改正を「原則が入る/審査が集約される/電磁化が原則になる/体制が広がる」の4つの束で捉え、束ごとに社内の担当(品質保証・開発・IT/DM・調達)を割り当てる進め方を示します。電磁化は層によって義務の強さが違い、提出・提供・通知は「原則」、保存と電子同意は「できる」規定です。この義務と選択肢を混ぜないことが、着手順序を誤らないための要点になります。
収録内容
第0章 オープニング 本教材のねらい。「改正を追う」から「変更に耐える体制を作る」へ。いまどこにいるかを知る/変更の「型」で捉える/決めておくことを決める。
第1章 基礎用語の整理 治験に関わる登場人物(治験依頼者等・実施医療機関と治験責任医師・治験審査委員会・規制当局)の責任範囲。ICHガイドラインと省令は別のもの。改正案で新設される用語(治験参加者・治験連携医療機関・治験支援薬局・治験国内管理人)。原記録とデータ取得媒体。用語の3階層整理。
第2章 規制と改正の全体像【最新】 4レイヤの全体像マップ。GCP省令改正はいまどこにいるか(案の公示2026年7月31日/意見公募2026年8月30日23:59終了/公布 令和8年9月下旬(予定)/施行 令和9年4月1日(予定))。規制文書を「法的状態」で読み分ける。ICH E6(R3)の状態と構成。規制・文書の一覧(法的状態と日付)。経過措置をどう読むか。改正の背景にある3つの流れ。
第3章 何が変わるのか ICH E6(R3)の11原則と改正案の基本原則(ア〜サ)の対応表。変更を4つの束で捉える。一括審査の原則化—何が誰に移るのか。電磁化の4層(提出・保存・記録・同意)。主な変更点の一覧。品質の考え方が変わる—網羅からリスクベースへ。
第4章 変更に耐える体制をどう作るか 施行前に棚卸ししておく7つの一覧(試験・IRB・文書・紙・委託・システム・手順書)。「決めておく」と「待つ」の切り分け。治験リスク管理の4つの動き。IRB選定の観点。文書の作成主体が変わるときの手順。電磁化に着手する順序。委託先の監督。経過措置期間の設計。教育訓練の設計。記録に残す項目。影響範囲の洗い出し。移行レビューの進め方。
第5章 ケーススタディ ①改正内容を待っていたら着手が遅れた ②一括審査に切り替えたが機関側で止まった ③電子同意を導入したが撤回の手順がなかった ④経過措置で運用が二重になった。失敗パターンと回避策の一覧。自組織に当てはめるときの確認順序。
第6章 まとめ 全体総括—7つのポイント。参考資料リスト(法令・省令案/国際ガイドライン・実装状況)。
受講後、習得できること
■ 治験依頼者等・実施医療機関と治験責任医師・治験審査委員会・規制当局の責任範囲を説明でき、「業務を委託しても全体の責任は残る」という原則を自分の言葉で述べられるようになります。
■ ICHガイドラインと省令の違いを踏まえ、「ICHで採択された」と「日本で実装された」を書き分けられるようになります。E6(R3)のStep 4採択日(Principles+Annex 1:2025年1月6日/Annex 2:2026年6月3日)と、2026年6月16日統合版が採択ではないことを、根拠を添えて説明できます。
■ 規制文書を①現行法令 ②国際ガイドライン ③案の段階 ④実務の慣行 の4レイヤで整理し、社内資料で引用する際に法的状態と確認日を必ず添えられるようになります。
■ 改正を「原則/審査/電磁化/体制」の4つの束で捉え、束ごとに社内の担当を割り当てて着手できるようになります。
■ 一括審査の原則化によって、審議依頼の主体と文書の作成主体が治験依頼者等へ移ること、依頼者側にIRB選定という新しい判断が生じることを理解し、選定時に入手すべき文書(手順書・委員名簿・組織運営に関する記述)と選定記録の必要性を説明できます。
■ 電磁化の4層(提出・保存・記録・同意)について、どこが「原則」でどこが「できる」規定かを区別し、着手順序を自社で決められるようになります。電子同意は承諾と撤回を対で設計する必要があることも押さえられます。
■ 経過措置(施行日から3年を経過する日までに開始した治験は同日までの間なお従前の例によることができる)の読み方を理解し、試験ごとの判断・二重運用のコスト・一本化の時期をセットで設計できるようになります。
■ 条文が確定していなくても着手できる作業(7つの一覧の棚卸し、担当決め、意思決定の順路、教育の枠組み、経過措置の判断基準)と、確定を待つべき作業(手順書の文言、様式、契約条項、システム詳細要件)を切り分けられるようになります。
■ 移行期に「なぜそうしたか」を問われることを前提に、決定の記録・変更の記録として何を残すべきかを一覧で把握できます。
本テーマ関連法規・ガイドラインなど
■ 医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令(GCP省令/平成9年厚生省令第28号) ※確認時点で現行。改正が施行されるまではこちらが適用されます
■ 医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令等の一部を改正する省令(案)(e-Gov パブリック・コメント 案件番号495260127) 案の公示:2026年7月31日/意見公募手続:2026年8月30日23時59分に終了/公布:令和8年9月下旬(予定)/施行:令和9年4月1日(予定)/経過措置:施行の日から起算して3年 ※公布前・法的効力なし
■ ICH E6(R3) Guideline for Good Clinical Practice(Principles + Annex 1 + Annex 2) Step 4採択:Principles+Annex 1 は2025年1月6日、Annex 2 は2026年6月3日/統合版 2026年6月16日(2文書の統合+編集上の修正であり、新たなStep 4採択ではない) ※ICH調和ガイドライン。法令ではありません
■ ICH E6(R2) 関連の国内文書(GCP省令ガイダンス改正、治験における品質マネジメント、リスクに基づくモニタリング、治験に係る文書又は記録/いずれも2019年7月5日) ※ステップ5(国内実装済)。現行の実務の基礎
■ PMDA「ICH-E6 GCP」ページ(日本での実装状況) E6(R3)はステップ4として原文のみ掲載。和訳は今後、通知又は事務連絡として発出される予定
■ 規制改革実施計画(令和8年7月21日 閣議決定) 一括審査の普及促進等が求められた(改正の背景)
■ 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)
※規制・ガイドラインの記述は教材作成時点(2026年8月28日確認/意見公募の状況は2026年9月4日再確認)の内容です。実務判断は必ず原典の最新版をご確認ください。







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