Description

本講座(収録70分)は、製造・品質保証・品質管理・設備用役の各部門と工場マネジメント(新人から管理職まで)に向けて、「見つけて潰す」から「入れない仕組み」へという転換を軸に、異物・防虫防鼠・クリーンルームの現場管理を整理する入門講座です。汚染は退治する対象ではなく設計する対象であるという立場から、基準値そのものは示さず、自社の基準を何を根拠に決めるかという手順に集中します。まず「汚染」と呼んでいるものを虫・そ族/異物/粒子/微生物の4類型に分け(本教材が扱うのは前3つ)、ハードとソフトの組み合わせ方、クリーンルームの基本語4つ、IPM(総合的有害生物管理)の考え方を押さえ、汚染が製品に届くまでを発生源→侵入→定着→拡散→到達の5段階に分解します。第2章では規制と標準を法令(GMP省令・令和3年改正)/発効済ガイドライン(PIC/S・EU GMP Annex 1 2022年改訂版)/国際標準(ISO 14644-1・-2)/業界団体の技術資料(ISPE日本本部の防虫防鼠管理の手引き)という4つのレイヤに分け、法的状態と適用範囲を取り違えずに引用する方法を扱います。第3章では経路を断つ4ステップ、発生源の4分類、多層で防ぐ4つの層、発塵源と対策の対応表、人・物・空気の3つの動線を整理し、第4章で防虫防鼠の管理項目早見表、トラップを「捕る道具」ではなく傾向を読む道具として使う考え方、侵入経路の点検箇所、虫や異物が見つかったときの初動、リスクベースの清浄度クラス選定、更衣・手洗い・入室の要点、教育訓練と記録を扱います。第5章では捕獲数の増加・金属異物・清浄度の逸脱・委託元監査の指摘という4つのケースと、6つの失敗パターンから回避策を導きます。
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講座のポイント
「見つけて潰す」から「入れない仕組み」へ。汚染は退治する対象ではなく、設計する対象です。見つけるたびに駆除して終わっているなら、経路への対処が抜けています。本講座は基準値そのものを示しません。自社の基準を何を根拠に決めるか、その手順に集中します。
まず言葉をそろえます。「汚染」と呼んでいるものを、虫・そ族/異物/粒子/微生物の4つに分けます。性質が違えば打つ手も変わります。本講座(収録70分)が扱うのは前の3つで、微生物と製品間の交差汚染は範囲外です。
次に経路です。汚染が製品に届くまでには5段階あります。発生源→侵入→定着→拡散→到達。STEP 5で見つけることを前提にしない。上流で断つほど対処は小さく、記録も軽くなります。
規制文書は4つのレイヤで読み分けます。①法令(GMP省令)②発効済ガイドライン(PIC/S GMP Annex 1)③国際標準(ISO 14644)④業界団体の技術資料(ISPE日本本部の手引き)。汚染管理戦略(CCS)はAnnex 1の概念であり、GMP省令の条文用語ではありません。混ぜて引用しないことが要点です。Annex 1 の主対象は無菌製品で、Scope が一部の非無菌製品にも原則を適用しうるとしています。
清浄度クラスは目標ではなく結果です。守りたいものを決めた結果として必要なクラスが決まります。ISO 14644-1 が規定するのは分類と分類測定方法であり、選定手順そのものは規定していません。2015年改訂で測定点数の決め方が「√床面積」から Table A.1 による方式に変わったため、過去の値との比較には注意が要ります。
トラップは「捕る道具」ではありません。捕獲数そのものより、どこで・いつ・何が変わったかに意味があります。定点・定期で設置するから比較できます。位置を変えるなら理由と時期を記録します。
そして初動の順序です。封じ込めを先頭に置きます。安全確保・作業停止/隔離 → 記録・報告 → 同定 → 経路 → 影響評価。駆除を先にすると同定ができなくなるため、個体の保全も初動に含めます。
収録内容
■第1章 基礎用語の整理 ― まず、言葉をそろえる
・「汚染」と呼んでいるものを4つに分ける(虫・そ族/異物/粒子/微生物)
・ハードとソフト ― 設備で防ぐか、手順で防ぐか
・クリーンルームの基本語(清浄度クラス・差圧と気流・換気回数・発塵)
・防虫防鼠の基本語 ― IPM(入れない・棲ませない・増やさない)
・汚染が製品に届くまで ― 5つの段階/用語を3階層で整理する
■第2章 規制と標準の全体像【最新】
・全体像マップ ― 4つのレイヤ(法令/発効済ガイドライン/国際標準/業界技術資料)
・GMP省令と令和3年改正の位置づけ/規制文書は「法的状態」で読み分ける
・【最新】PIC/S GMP Annex 1 と汚染管理戦略(CCS)― 適用範囲に注意
・ISO 14644-1/-2 ― 清浄度は「決めた結果」/測定点数の考え方の変更
・ISPE日本本部の技術資料の位置づけ/現場巡回で何が見られるか
■第3章 汚染源をどう捉えるか ― 見つける前に、入れない
・「見つけて潰す」と「入れない仕組み」/経路を断つ4ステップ
・発生源の4分類(外部環境・建屋と設備・資材と原料・人)
・多層で防ぐ ― 入口・区画・工程・検出の4層/発塵源と対策の対応表
・人・物・空気の動線 ― 3つの流れを分ける(気流方向は目的から決まる)
■第4章 現場での実装 ― 明日、現場で何を見るか
・防虫防鼠の管理項目 早見表/モニタリングの考え方(傾向を読む)
・侵入経路の点検箇所/季節性と発生予測 ― 傾向をどう扱うか
・虫を見つけたときの初動/異物が見つかったときの調査
・異物の可視化・検出の手段/【最新】清浄度クラスの選定 ― リスクベース
・更衣・手洗い・入室の要点/教育訓練/記録と是正/現場巡回の手順
■第5章 ケーススタディ
・ケース1:トラップ捕獲数が増えた/ケース2:製品に金属異物が見つかった
・ケース3:清浄度が管理値を外れた/ケース4:委託元の監査で指摘を受けた
・失敗パターンと回避策/自工場に当てはめるときの確認順序
■第6章 まとめ
・全体総括 ― 7つのポイント/参考資料リスト(法令・ガイドライン・国際標準・技術資料)
受講後、習得できること
・「汚染」を虫・そ族/異物/粒子/微生物に分けて呼び分けられる
・4分類が本教材の便宜的な整理であり、法令が定める区分ではないと説明できる
・ハードで下限を上げ、ソフトで揺らぎを抑えるという組み合わせ方を設計できる
・清浄度クラス・差圧と気流・換気回数・発塵の4語で現場の会話ができる
・清浄度クラスが目標ではなく守るものから逆算した結果であると説明できる
・IPMの考え方(入れない・棲ませない・増やさない)を薬剤依存と区別できる
・発生源→侵入→定着→拡散→到達の5段階で、どこで断つかを決められる
・規制文書を法令/発効済ガイドライン/国際標準/業界技術資料の4層で読み分けられる
・CCSがAnnex 1の概念でGMP省令の条文用語ではないことを区別できる
・Annex 1 の主対象が無菌製品で、Scopeが一部の非無菌製品にも原則を適用しうる点を説明できる
・Annex 1 の発効日(2023年8月25日/8.123は2024年8月25日)を正確に引用できる
・ISO 14644が法令ではないことを踏まえ、クラス適用を自社で決めて記録できる
・2015年改訂で測定点数の決め方が変わり、過去との比較に注意が要ると説明できる
・ISPE日本本部の手引き・技術資料・書籍を区別し、版を特定して引用できる
・「見つけて潰す」偏重の負荷が積み上がる構造を説明できる
・発生源の4分類を特定してから対策を打てる
・入口・区画・工程・検出の4層で、検出が最後の網であることを説明できる
・クリーンルーム内の粒子の主な出どころが人と持ち込む物であると説明できる
・人・物・空気の動線の交差点を現場で追って確認できる
・気流方向が製品保護か封じ込めかという目的から決まることを説明できる
・トラップを定点・定期で運用し、傾向として読める形で記録できる
・季節性の傾向を他社の暦ではなく自社の記録から判断できる
・初動で封じ込めを先頭に置き、個体・現物の保全を含められる
・異物調査で候補ごとに経路の成立を検証し、成立しないものを外せる
・検出機の性能限界を把握し、上流対策の代替にしないと判断できる
・是正と予防を分けて記録し、効果を確認してから閉じられる
・平常値がなければ「増えた/減った」を語れないと判断できる
本テーマ関連法規・ガイドラインなど
・医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令=GMP省令(平成16年厚生労働省令第179号)/一部改正=令和3年厚生労働省令第90号(2021年4月28日公布・2021年8月1日施行)/施行通知 薬生監麻発0428第2号(逐条解説)
・PIC/S・EU GMP Annex 1「無菌医薬品の製造」(2022年改訂版)/EU版 2022年8月25日公表・PIC/S版 2022年9月公表・2023年8月25日発効(8.123 のみ 2024年8月25日)/主対象は無菌製品。Scopeが一部の非無菌製品にも原則を適用しうるとする。国内での法的取扱いは国内通知等で別途確認
・ISO 14644-1:2015 クリーンルーム及び関連制御環境―第1部:粒子数濃度による空気清浄度の分類(2015年12月発行/1999年版を置換)
・ISO 14644-2:2015 同―第2部:空気清浄度に関するモニタリング(2015年発行/2000年版を置換)/いずれも国際標準であり法令ではない
・ISPE日本本部 工場運営COP「防虫防鼠管理の手引き」(2010年掲載開始/2014年第4版)・「「防虫防鼠管理の手引き」の技術資料」(第1版)・『防虫防鼠ハンドブック ― 医薬品製造所における管理』(じほう/2011年4月刊)/業界団体の技術資料・市販書籍であり規制要件ではない







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