■講座のポイント 医療機器の生物学的安全性評価は、ISO 10993-1(2018年改定版)のリスクベースアプローチへの転換により、従来のチェックボックス方式から大きく変化しました。EU MDR(医療機器規則)の施行により、全ての医療機器においてBER(生物学的評価報告書)の整備・更新が必要とされています。本講座では、生物学的安全性評価の概念・目的・範囲の基礎から、ISO 10993シリーズの構成と各パートの役割、ISO 10993-1の改定ポイント(リスクベースアプローチ・材料キャラクタリゼーション優先・GLP試験要件等)を体系的に解説します。
さらに、BEP(生物学的評価計画)の作成から、材料キャラクタリゼーション・溶出物評価・化学的特性評価、細胞毒性・感作性・皮内反応・全身毒性・遺伝毒性・発がん性・生殖発生毒性・埋植・血液適合性・発熱性の各生物学的影響の評価方法、試験計画の立案、BER(生物学的評価報告書)の作成・規制当局への提出に至るまでの実務対応を解説します。ケーススタディ(長期留置型カテーテル等)と最新動向・将来展望も含めた実践的な内容です。
■受講後、習得できること
・生物学的安全性評価の定義・目的・範囲・基本的アプローチを説明できる
・ISO 10993シリーズの構成(各パートの役割)とISO 10993-1の主な改定ポイントを理解できる
・医療機器のカテゴリ分類(接触部位・接触期間)と評価エンドポイントの選択根拠を理解できる
・BEP(生物学的評価計画)・BER(生物学的評価報告書)の構成要件と作成方法を理解できる
・材料キャラクタリゼーション・溶出物評価・化学的特性評価の意義と実施方法を理解できる
・各生物学的試験(細胞毒性・感作性・遺伝毒性等)の目的・選択根拠・in vitro代替試験の活用を理解できる
・リスクマネジメント(ISO 14971)との統合的な生物学的評価の進め方を理解できる
・規制当局(FDA・EU MDR)への提出に対応したBERの要件を理解できる
■本テーマ関連法規・ガイドラインなど
・ISO 10993-1:2018 医療機器の生物学的評価 – 第1部:リスクマネジメントプロセスにおける評価及び試験
・ISO 10993シリーズ(第2〜第23部)
・ISO 14971 医療機器へのリスクマネジメントの適用
・EU MDR(Regulation (EU) 2017/745)
・FDA「Use of International Standard ISO 10993-1」ガイダンス(2023年更新)
・MDCG 2020-5(臨床評価との関係)
■講演中のキーワード
・生物学的安全性評価 / 生体適合性(biocompatibility)
・ISO 10993-1:2018 / ISO 10993シリーズ / JIS T 0993
・リスクベースアプローチ / リスクマネジメント(ISO 14971)
・生物学的評価計画(BEP)/ 生物学的評価報告書(BER)
・材料キャラクタリゼーション / 溶出物評価 / 化学的特性評価
・細胞毒性 / 感作性 / 皮内反応 / 全身毒性 / 遺伝毒性 / 発がん性
・生殖発生毒性 / 埋植 / 血液適合性 / 発熱性
・in vitro / in vivo / in silico / GLP
・接触部位(表面接触・体外と体内とを連結・インプラント)
・接触期間(一過的・短期・長期)
・EU MDR / FDA / 規制当局への提出
【監修】 株式会社イーコンプライアンス 代表取締役 村山 浩一
【主な略歴】
1986年4月
日本ディジタルイクイップメント株式会社(日本DEC) ソフトウェアサービス部 入社
GCP管理システム・症例データ管理システムの企画・開発担当(現ClinicalWorks/GCP/CDM)
改正GCP(J-GCP)に対応した標準業務手順書作成コンサルティング
製薬業界におけるドキュメント管理システム導入コンサルティング
1988年にATR(株式会社国際電気通信基礎技術研究所:京都府精華町)でニューラルネットの研究に携わる(研究補助員)
1999年2月
日本アイ・ビー・エム株式会社 コンサルティング事業部 入社
NYのTWG(The Wilkerson Group)で製薬業界に特化したコンサルタントとして研修
製薬企業におけるプロセス リエンジニアリング担当
Computerized System Validation(CSV)、21 CFR Part11 コンサルティング
2001年7月
IBM認定主幹コンサルタント
アイビーエム・ビジネスコンサルティングサービス株式会社へ出向
マネージング・コンサルタント
2004年7月
日本アイ・ビー・エム株式会社 退社
2004年8月
株式会社イーコンプライアンス設立 現在に至る。
詳しい経歴はこちら
村山浩一は、長年にわたり医薬品・医療機器産業のコンプライアンス支援に携わり、500社以上の企業を支援してきた実績を持ちます。ISO 10993-1(2018年改定版)のリスクベースアプローチに基づく生物学的安全性評価・BEP/BERの作成・材料キャラクタリゼーション・各種生物学的試験の選択判断をはじめとする医療機器の生物学的安全性評価の実務対応を、豊富なコンサルティング経験をもとに具体的にお伝えします。
【関連の活動など】
- 日本PDA 第9回年会併催シンポジウム 21 CFR Part 11その現状と展望
- 日本製薬工業協会 医薬品評価委員会 基礎研究部会主催(東京)
- 東京大学大学院医学系研究科 臨床試験データ管理学講座などにて多数講演。など