<ポイント詳細>
◆安全性監視計画/リスク最小化計画とRWDの活用 ◎研究デザインとは何か、バイアスを防ぐにはどうするのか、 といった薬剤疫学のスキル獲得が必須である ・適切なRMPを策定するうえでは、豊潤にリソース(ヒト、カネ、モノ)があるという幻想をまずは 捨てるべきだろう。限られたリソースを鑑み、自身や自組織の心配性を満たすためだけの合理性のない 計画になっていないかどうか十分吟味する必要がある。
◆欧州におけるRMP(医薬品リスク管理計画:EU-RMP)と安全対策 ◎各Module とPV 活動 ・GVP Module Ⅴ(Rev 2)のPartⅡ Module S Ⅶで定義されるリスクの考え方を中心に, EU における安全対策に関する考え方を解説。 ・EU-RMPでは、RMPで管理すべきリスク(Important identified risk, Important potential risk, Missing information)を、更なる医薬品安全性監視活動もしくはリスク最小化策を設定する必要のある リスクに限定している。
◆米国におけるREMS(リスク評価・軽減戦略)と安全対策に関する考え方
◎FDA Guidance とPV 活動 ・RMPの「重要な特定されたリスク」は添付文書の警告や重大な副作用等に記載されているが、 「重要な潜在的リスク」や「重要な不足情報」はそのエビデンスレベルに応じて添付文書に記載がない 場合もあり、RMPの利活用により、チェックシートを活用した重要な特定されたリスクの管理や、 潜在的な副作用の早期発見等への活用が期待される。
◆日本におけるRMP(医薬品リスク管理計画,J-RMP)と安全対策に関する考え方
◎通知等,イエローレター,ブルーレター ・RMPの「重要な特定されたリスク」は添付文書の警告や重大な副作用等に記載されているが、 「重要な潜在的リスク」や「重要な不足情報」はそのエビデンスレベルに応じて添付文書に記載がない 場合もあり、RMPの利活用により、チェックシートを活用した重要な特定されたリスクの管理や、 潜在的な副作用の早期発見等への活用が期待される。
◆日米欧における安全対策に関する考え方・スタンスの違い
◎3極の違いがある事は分かったうえで、それぞれに何が異なり、何が同じなのか。 ・FDAの場合は、可能な限りFDA内での解析実施を試みようとし、その限界を生じた場合に企業にPMRの 実施を求めることとなる。一方、ヨーロッパのEMAの場合は、調査・解析は基本企業側で実施することを 委ねており、その体制の管理監督を実施するのがEMAであるという考えである。この観点からも、PASS の実施においては、かなり厳格な管理体制があり、それに則った各企業での実施が求められている。 ・一方、日本のPV領域での状況を考えると、情報の抜け落ちがない体制を作り出す傾向にあると 考えられる。こうした状況を踏まえて日本のPV規制を確認する。 ◆RMP(REMS)と安全対策の関係について ◎CCDS(CCSI)、Core-RMP ・医薬品における重要なことは、医薬品を患者に使用し、疾患治療に役立てるというのが趣旨となる。 しかし、医薬品には副作用があり、それにより時として投与されたヒトに危機的状況をもたらす可能性も ある。そうした観点で、医薬品においては正しく使用するため、リスク管理を適切に実施しなければなら ないと言われている。 ・リスク管理と言う点で、RMP(REMS)やCore-RMP、CCDS(CCSI)、さらには添付文書といったものが どう関係し、それらをどうしようすれば良いのか、医療関係者でも間違った認識でおられる方々も多い。 今回は、安全対策に用いられるこれらが、どういった内容のもので、どういった趣旨で作成され、 最後にわれわれはそれらをどう使用すれば良いのかについて論述したいと考える。 ◆RMP の安全性検討事項の設定プロセス ◎製品のリスク管理戦略(医薬品安全性監視活動及びリスク最小化活動)を検討する基礎 ・「重要」の定義に日欧で若干の違いはあるものの,安全性検討事項そのものの定義については, 基本的にグローバルで共通している。しかし,地域や国によって,安全性検討事項とするか否かの 考え方が少し異なる部分があり,その点については知識やそれらの地域におけるRMP 作成の経験が 必要になるところである。 ・同じ事象名のリスクであっても,それぞれの医薬品のベネフィット・リスクバランスを考えるうえで, それを「重要」なリスクと考えるか否か,疾患領域や薬剤特性等によって異なる場合がある。科学的に 評価した結果であり,扱いが異なること自体は大きな問題ではないと考えるが,なぜ異なっているのか を規制当局や医療従事者をはじめ関連するステークホルダーに伝わるようにRMP の中に文書化すること が重要と考える。 ◆日本におけるリスク最小化策の有効性評価の実例 ◎アンケート調査に関する事例、2つのデータベースを利用して評価した事例 ・外来の処方に関するデータベースや検査値を含む病院のデータベースがあるので,何を評価指標と するかによって,追跡可能なデータベースを利用した方が良い場合や,検査値を含むデータベースの 方が良い場合等,様々である。直接データを収集して行うにしても既存のデータベースを使用するに しても,研究を実施する前に,研究デザインや評価指標,使用するデータについて検討を繰り返し, 研究が実施可能な程度に目的を明確にすることは有用である。 ・実施された研究結果をもとにリスク最小化計画の評価が可能となり,必要に応じて修正を行うことは, 最終的に医薬品のベネフィットを最大にしてリスクをコントロールすることに寄与すると考える。 ◆医薬品管理計画におけるPV査察/監査と求めるべき安全対策 ◎PV査察/監査が実施されることを踏まえ、われわれとしてどうすれば良いか ・PV査察/監査が、医薬品管理計画を含む医薬品の安全対策について、どういった観点で実施されるのか。 ・日米欧のPV査察の違いとは。 ・PV査察/監査が、医薬品管理計画を含む医薬品の安全対策について、どういった観点で実施されるのか、 EMA/FDAのPV査察/監査の目線で順次解説。 ■入手すべき安全性情報が漏れなく収集されているかどうかの確認 ■入手すべき安全性情報が漏れなくDBに格納されているかどうかの確認 ■入力されたデータの評価にブレがないかどうかの確認 ■評価されたデータに基づく安全対策の妥当性の確認 ■実施された安全対策の有効性の確認
| 発刊日 | 2023年5月26日 |
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| 体裁 | B5判並製本 124頁 |
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| 価格(税込) | 38,500円 (税込) [ポイント還元 1,925ポイント~] 定価:本体35,000円+税3,500円 |
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| 発行 | サイエンス&テクノロジー(株) 送料無料 |
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今回の『グローバル展開・3極規制要件の違いをふまえたRMP(日本・欧州)・REMS(米国)策定とリスク設定・対応』~日米欧における安全対策の考え方・スタンスとPV査察/監査の狙い~という書籍の第1章から始まり、最終書のPV監査/査察で述べたPV査察のステップすべてが完遂されてはじめて、適切な安全対策を実施する体制が整うと同時に、実施される安全対策に対しても、十分な効果が期待できるものとなると考えられる。したがって、各企業におかれては、どういった安全対策を実施すればよいかという観点を考える場合は、安全性データの収集・入力・評価の過程に問題がないかどうかを再度確認し、実行に移して頂くことが重要と考える。是非とも、そうした観点で実施して頂くことを、同じ医薬品製造販売企業として願う。 編著者:小林 秀之
第1章 RMP(医薬品リスク管理計画)策定におけるデータベース活用とその留意点 はじめに 1. 薬害と薬事規制の更新 2. RMP の概要 2.1 安全性検討事項の3 分類 2.2 安全性監視計画とリスク最小化計画 3. 安全性監視計画とRWD の活用 3.1 研究デザインの専門性・重要性・多様性 3.2 製造販売後データベース調査の登場 4. リスク最小化計画とRWD の活用 5. RMP のスキマとRWD の活用 5.1 データ間リンクの課題 5.2 研究デザインスキル不足の“無自覚” 5.3 RMP 実行の主体と責任 おわりに 第2章 欧州におけるRMP(医薬品リスク管理計画,EU-RMP)と安全対策に関する考え方 ~各Module とPV 活動~ はじめに 1. EU のリスク管理計画(EU-RMP)と安全対策(リアクティブからプロアクティブへ) 2. EU-RMP に関連する規制 2.1 EU-RMP の法整備の歴史 2.2 EU-RMP に関連する規制 2.3 EU-RMP の適用範囲・要件 3. EU-RMP の構成 4. EU-RMP Part Ⅱ:リスク(安全性検討事項)に関する記載 4.1 SⅦ .1 Identification of safety concerns in the initial RMP submission 4.2 SⅦ .1.1. Risks not considered important for inclusion in the list of safety concerns in the RMP 4.3 SⅦ .1.2. Risks considered important for inclusion in the list of safety concerns in the RMP 4.3.1 重要な特定されたリスク 4.3.2 重要な潜在的リスク 4.3.3 不足情報 4.4 SⅦ. 2 New safety concerns and reclassification with a submission of an updated RMP 5. EU-RMP Part Ⅲ:リスク最小化策とその有効性評価 おわりに 第3章 米国におけるREMS(リスク評価・軽減戦略)と安全対策に関する考え方 ~ FDA Guidance とPV 活動~ はじめに 1. 背景 2. REMS の概要 2.1 ETASU 2.2 薬剤リスク管理 2.3 薬剤リスク管理におけるREMS 使用 2.4 REMS 決定における法定要素の適用 2.4.1 薬剤と関連ある既知または潜在的な有害事象の重篤性, および薬剤を使用する可能性のあるポピュレーションにおける当該事象の背景罹患率 2.4.2 疾患または症状に対して期待される医薬品のベネフィット 2.4.3 治療すべき疾患または症状の重篤性 2.4.4 医薬品が新規分子化合物であるかどうか 2.4.5 予想または実際の医薬品の治療期間 2.4.6 医薬品が使用される推定対象患者数 2.5 追加となる配慮事項:医療提供体制と患者アクセスへの潜在的な負担 3. COVID-19大流行によるREMS 対応 おわりに 第4章 日本におけるRMP(医薬品リスク管理計画,J-RMP)と安全対策に関する考え方 ~通知等,イエローレター,ブルーレター~ 1. 安全対策及び医薬品リスク管理計画に係る日本の薬事行政 1.1 薬機法 1.2 医薬品リスク管理計画 2. 医薬品リスク管理計画 2.1 RMP とその活用 2.2 RMP の構成 2.2.1 安全性検討事項 2.2.2 安全性監視計画 2.2.3 リスク最小化計画 (1) 通常のリスク最小化策 1)電子化された添付文書 2)患者向医薬品ガイド (2) 追加のリスク最小化策 1)市販直後調査(確実な情報提供) 2)医療関係者への追加の情報提供 3)患者への情報提供 4)医薬品の使用条件の設定 5)その他 3. 日本の安全対策と今後の期待 第5章 日米欧における安全対策に関する考え方・スタンスの違い はじめに 1. 米国:独立までの歴史及び歴史観に基づく考え方の基本 1.1 米国の基本的考えに則ったPV 規制 1.1.1 米国における治験時の特徴的な安全性に関する規制 1.1.2 米国における市販後の特徴的な安全性に関する規制 1.2 米国における市販後の安全性監視体制 2. 欧州:EU 統合に基づく考え方の基本 2.1 欧州の基本的考えに則ったPV 規制 2.1.1 欧州における治験時の特徴的な安全性に関する規制 2.1.2 欧州における市販後の特徴的な安全性に関する規制 2.2 欧州における市販後の安全性監視体制 3.日本独自の考えに基づいたPV規制 3.1 日本の基本的な考え方に則ったPV 規制 3.1.1 日本における治験時の特徴的な安全性に関する規制 3.1.2 日本における市販後の特徴的な安全性に関する規制 3.2 日本における市販後の安全性監視体制 4. 日米欧の安全対策に関する考え方・スタンスの違いによる安全対策そのものへの影響 第6章 RMP(REMS)と安全対策の関係について ~CCDS(CCSI)、Core-RMP~ はじめに 1.CCDSとCCSIについて 2.J-RMPとEU-RMP(REMS)の相違について 3.注意すべきリスクとは 4.RMPの利活用 第7章 RMP の安全性検討事項の設定プロセス はじめに 1. 安全性検討事項の特定 1.1 日本における安全性検討事項の定義 1.2 EU における安全性検討事項の定義 1.3 日本とEU の安全性検討事項の比較 1.4 医療従事者によるRMP の利活用を踏まえた安全性検討事項の検討 2. 承認申請時に作成されるRMP における安全性検討事項の検討 3. 製造販売後に作成又は改訂されるRMP における安全性検討事項の検討 4. 安全性検討事項の見直し おわりに 第8章 日本におけるリスク最小化策の有効性評価の実例 1. リスク最小化策の評価について 2. 評価のための目的,デザイン,使用するデータ,評価指標の検討 3. わが国で利用可能なデータベースと主な利点と欠点 4. アンケート調査によるリスク最小化活動を評価した事例 5. データベースを用いてリスク最小化活動を評価した事例 5.1 血中濃度測定の効果について 5.2 処方割合や心エコー検査の実施率 まとめ 第9章:医薬品管理計画におけるPV査察/監査と求めるべき安全対策 1.用語確認 1.1 PV査察とは 1.2 PV監査とは? 2.PV査察/監査が求める安全対策とは? 2.1 日米欧のPV査察の違い 2.2 入手すべき安全性情報が漏れなく収集されているかどうかの確認 2.3 入手すべき安全性情報が漏れなくDBに格納されているかどうかの確認 2.4 入力されたデータの評価にブレがないかどうかの確認 2.5 評価されたデータに基づく安全対策の妥当性の確認 2.6 実施された安全対策の有効性の確認
■編著者■ 小林 秀之 MSD(株) ■著者■ 青木 事成 中外製薬(株) 眞木 岳子 大塚製薬(株) 水口 浩一 大鵬薬品工業(株) 鈴木 康予 中外製薬(株) 小林 秀之 MSD(株) 石田 和彦 アステラス製薬(株) 大場 延浩 日本大学 薬学部
本書の章立て 第1章 RMP(医薬品リスク管理計画)策定におけるデータベース活用とその留意点 第2章 欧州におけるRMP(医薬品リスク管理計画,EU-RMP)と安全対策に関する考え方 第3章 米国におけるREMS(リスク評価・軽減戦略)と安全対策に関する考え方 ~ FDA Guidance とPV 活動~ 第4章 日本におけるRMP(医薬品リスク管理計画,J-RMP)と安全対策に関する考え方 ~通知等,イエローレター,ブルーレター~ 第5章 日米欧における安全対策に関する考え方・スタンスの違い 第6章 RMP(REMS)と安全対策の関係について ~CCDS(CCSI)、Core-RMP~ 第7章 RMP の安全性検討事項の設定プロセス 第8章 日本におけるリスク最小化策の有効性評価の実例 第9章 医薬品管理計画におけるPV査察/監査と求めるべき安全対策
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